「人生で一番後悔してることはなんですか」と六十代の貴婦人に訊ねました。
いつか外国に行きたい、
いつか華道をやってみたい、
なんて思ってた。
けど、
就職して仕事して結婚して
出産して育児もして、
お金も時間も体力も余裕も
小鳥みたいに消えていく。
「いつかは来ない」と知った。
外国語を学んでから、とか
お金に余裕を持ってから、では遅かったの。
思ったその日その瞬間動いておけばよかった。
どんなに不完全でも、
不完全のまま動くしかなかったのよ。
そう彼女は語ったのです。
私にも心当たりがある。
「事前完璧主義」に陥ると
一歩も動けなくなるものです。
ベストなタイミングは、永久に来ない。
必要なものは、現地調達するしかない。
拾いながら走っていくしかない。
扉を叩きにいくしかない。
どうやら人生は、そういうもののようです。
完璧主義にできることは限られている。
「野蛮であれ」ということです。
0コメント