たとえば、
私のところへ診察に来てくれる患者さん、取材に来てくれる出版社の人たちは、
暑い中(あるいは寒い中)わざわざ電車に乗って、時間を割いて来てくれています。
私の講演を聴きに来てくれる人は、
そのために予定を調整し、会場に足を運んでくれているのです。
そんなふうに「相手のバックグラウンド」を考えると、自然と、
「調子が悪いなんて、甘えたことを言っている場合じゃない」
「前の仕事でちょっとくらいイヤなとがあったからって、それを引きずっていたら相手に失礼だ」という気持ちになってきます。
本当にちょっとしたことですが、「相手のバックグラウンドを考える」のはすごく効果があります。
相手のことを考え始めた瞬間から、
自律神経が整い、冷静な判断力と思考力がよみがえってくるからです。
考えてみれば、このスタンスこそ「誠実に人と向き合う」ということであり、
人間関係の基本ではないでしょうか。
注意して観察してみると、一流と呼ばれる人ほど常に情緒が安定し、
コンディションが一定で、いつもにこやかに人と向き合ってます。
それだけ人に対して誠実でいるということです。
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